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Ajax 云々

最近よく耳にするようになった Ajax (Asynchronous JavaScript and XML)。ブラウザを画面遷移させないで表示内容を入れ替える ─ 要は JavaScript が裏でこっそり通信しますよ、という技法だ (技術ではないな)。Google Maps での地図スクロールだとか、Google Suggest でのキーワード候補表示などを見ると画面の切り替えなしで実現出来ているのが分かる。

入力と結果表示がシームレスに繋がるので使い勝手は格段に向上するわけだが、いかんせんベースの技術が JavaScript である。業務アプリケーションのような特性のシステムであまり凝ったことをするなら、ポータビリティ、対障害性、メンテナンス性などの面でのデメリットの方が大きいだろう (さすがに 「全画面 Ajax で」 ってのは意味が無いのでないだろうが)。

通信結果の XML を参照して条件分岐したり、値を個別のセルに表示したりもできるのだが、JavaScript でそれをやり始めると設計が発散してしまうのは想像に難くない。システム開発で使うなら、画面内の特定領域 (<div> 要素で囲んだ部分) をサーバから取り出した HTML で丸ごと置き換える、といった単純な利用にとどめるのが良いだろう (6 年前にアプレットで似たようなデモ作った記憶が蘇る)。

使い所はどこだろうか? 裏で通信、ということは表の目的が別にあるわけで、つまりオプション機能とかツール、入力補助と言った用途に向いている。画面入力中に裏で新着のお知らせを確認、なんて技だな (クライアントプル技術なのでサーバからのイベント通知は不可)。 Yahoo! 翻訳などがやってるようなポーリング用途は転送量を増やさない意味でも良いかもしれない。

まぁそんな Web 開発向けの Tip 的な小技なのだが、どうも Google 先生が使ってるってんでキーワード付けて焚き付けようって感じが否めない。きっと 「ま た か!」 と思ったエンジニアも多いだろう (だいたい Ajax って名前付けた Jesse James Garrett 氏自体 Google と関係ないし)。

2000 年頃の IT バブル期じゃないんだから、こういう情報キーワード先行な仕掛け方はもうとっくに飽きられてるのにまだ気づいてないのかね。こと最近のは既存の技術・手法・文化にアリガタイ名前付けただけの粗悪品が多いし (少なくとも以前は理論、集大成、改良、あるいは新しい切り口などが付属してた)。「Web2.0」 なんてのはネーミングがいかにも過ぎて笑える。

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Takami Torao
Takami Torao
C/C++ 使いだった 1996年、運命の Java と出会い現在に至る。のらアーキテクト。
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